RU -経営者課程 第2期-
シラバス
講義概要書
スケジュール
シラバス
Ⅰ.「経営トップの実務講座」企画・開催の背景
近年、高度成長期(1954~1973)に創業した経営者が事業承継(経営承継と財産継承)の時期を迎えています。
事業承継の実状は、1980年代9割の中小企業がご子息に承継をしていました。しかし、現在は、5割に低下し、
代わって4割が親族外・第三者への承継となっています。また、残念ながら一年間で廃業する中小企業(29万社)
のうち、25%に当たる約7万社が「後継者の不在」を理由に挙げています(2006年度版中小企業白書より)。
今、中小企業の事業承継は、経営環境の激変により.誰に、どのように承継するか、重要な経営課題として露呈して
います。
そこで、「経営トップの実務講座」では、事業承継を確実なものにするための経営承継にスポットを当て、企業を
永続的に発展させていくため〔自己覚知経営〕という経営手法を、組合員企業の皆様と共有したいと思い、企画いた
しました。
Ⅱ.経営者課程 担当講師の思い
弊組合では、組合員企業の人財育成を人格面、実務面で支援させていただくためにリタネッツユニバーシティ(RU)
を設立しました。そして、そのカリキュラムの経営者課程に企業の盛衰を左右する先代・後継経営者を対象とする
「経営トップの実務講座」を開講する運びとなりました。内容は、カリキュラム1では、経営者の『思い』を『カタチ(仕組
み)』にするために重要な『経営哲学の再構築』を、カリキュラム2では、経営目的を事業化するための『組織』、『場』、
『システム』、そして『風土』の〔自己覚知経営〕の4つの要素をベースにした仕組みづくりを具現化します。さらに、カリ
キュラム3では、この〔自己覚知経営〕を実例に学ぶ〈場〉として準備しました。
本講座を通じて、欧米型の経営から日本型の経営を理詰めで行うことの大事さに気付いていただき、その結果とし
て経営者を含めた全従業員が『この会社で働くことが出来て本当に良かった』と実感できるような組織づくりの一助に
なればと思っております。
リタネッツ事業協同組合 理事長 杉田 圭三
Ⅲ.「経営トップの実務講座」の学習スタイル
■事業承継の真っ只中にある「先代経営者」と「後継候補者」の2人一組でご参加下さい。
先代経営者が経営トップとして創業の思い、事業継続の強い意志(=暗黙知)を 文字・コトバ(=形式知)にし、後継経営者にトップとして経営哲学の〔自己覚知〕を促す。 |
↓
先代経営者と共に形式化した継承すべき要素をベースにした〔自己覚知経営〕の仕組みづくりを行う。 |
↓
〔自己覚知経営〕を自社に展開する。(試行錯誤する) |
〔自己覚知経営〕の先進事例をベンチマークする。 |
Ⅳ.「経営トップの実務講座」のカリキュラム
■カリキュラム1 『経営哲学の再構築』(day1、2)
先代経営者は、後継経営者に顧客・資産を引き継ぐ財産承継だけでなく、経営に関する基本的な考え方、在り方・
有り様(=思い・考え方)を引き維ぐ経営承継・思想承継ができるようにします。
そして、その経営哲学が後継経営者にとって、承継後の事業を永続的に発展させるための【判断基準】となるよう
にします。
■カリキュラム2 『〔自己覚知〕5つの要素を活用した仕組みづくり』(day3、4)
先代経営者の思い・考え方である経営哲学をペースに5つの要素による〔自己覚知経営〕の仕組みづくりをします。
また、仕組みづくりの目標は、先代経営者と後継経営者が共に行い、先代経営者にとってのゴールを、【後継経営者
に残すべき魂のこもった経営組織体】を形作るところに置きます。
■カリキュラム3『〔自己覚知〕経営の実際 埼玉の卓越企業のベンチマーク』(day5、6、7、8)
前2講のカリキュラムを軽て構築した自社オリジナルの〔自己覚知経営〕の仕組みを、より確度の高いものにする
ために実際に〔自己覚知経営〕を実践し、好業績を上げている企業の先進事例から学びます。
具体的には、著書『なぜ、この会社の成長は止まらないのか-自己覚知の経営-』(かんき出版)でベンチマーク
した㈱しまむら、㈱ヤオコー、㈱ハイデイ日高、サイボクハムなどの〔自己覚知経営〕の検証を行います。
講義概要書
-
講義概要書
区 分 |
日 時 |
講 座 の 内 容 | |
講 座 の 内 容 |
第 一 講 |
平成28年 |
〔自己覚知〕経営とは何か 卓越企業(しまむら・ヤオコー・ハイデイ日高)を事例に、その成長を支えている 経営の仕組みを〔自己覚知〕の5つの要素の視点で解説します。 また、企業等の永続的発展に〔自己覚知〕がいかに重要な関わりを持つかを 識り、そして、それを「どう仕組み化していくか」の方向性を示します。
|
第 二 講 |
平成28年 |
①経営哲学の再構築 (経営哲学…経営を行う上で重要な哲学・理念などの「考え方」) 尽くします。また、既に経営哲学がある場合にはそれをベースに再構築を試み ます。さらに経営哲学・経営理念を高めることの意義とその効果を知り、 事例企業からその有効性をイメージし、自社への応用を図ります。
| |
第 三 講 |
平成28年 |
②組織の再設計(再認識) 抽象化し、事業の本質的な意義・目的を深めていきます。自分の部署・部門、 役職が本来持つ役割と責任を経営哲学を踏まえたうえで抽象化(定義付け)し、 組織全体に機能させ、役職者の次元・視点を高められるようにしていきます。
| |
第 四 講 |
平成28年 |
③意味ある<場>の設定 具体的・実践的な経営管理手法である自主管理経営を解説します。自主管理 経営とは、<場>のひとつとして従業員の潜在能力を開発・発揮させる仕組み です。仕事をしながらにして人財育成を可能にする効果的な方法を提案します。
| |
第 五 講 |
平成28年 |
④最適執行のシステム化 「仕組みを動かす仕組み」が必要となります。その仕組みである自主管理経営 の導入事例から仕組み化の2つの要(1:個人の暗黙知が形式知化され、 社内に浸透することで組織知にすること。 2:全従業員で経営哲学を共有し、 日常業務の中に落とし込むこと)を解説します。
| |
第 六 講 |
平成28年 |
⑤好ましい組織風土の確立 に満ちた好ましい組織風土は簡単には醸成されません。そこで、貴社にとって の好ましい組織風土づくりについて解説し、その定着・継続・進化のための 方法を解説します。
| |
経 営 者 課 程 |
杉田 圭三 (すぎた けいぞう) |
(講師プロフィール) 税理士、行政書士、経営・事業承継・医業経営コンサルタント、ファイナンシャル プランナー。日本大学大学院(経営学専攻)博士前期課程修了。 日本大学卒業後、民間企業、公認会計士・税理士事務所勤務を経て1979年、 ㈱CWM総合経営研究所を設立し代表取締役。 また、TKC全国会中央研修所企画委員長、 公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会副会長、同埼玉県支部支部長、 一般財団法人医療・福祉・環境経営支援機構理事長、盛和塾「埼玉」代表世話人 などに就任する。各業界・団体で講演活動を行い著書・論文も多数ある。
|
スケジュール
タイム スケジュール |
テ ー マ |
内 容 |
13:00 |
受付 12:55~ |
会場の都合により、受付は12:55~とさせていただきます。
|
13:30
14:00 |
講義
(60分) 13:00~14:00 |
RU‐経営者課程 専任講師より、座学による講義を行います。 〔自己覚知〕経営の要諦である〔自己覚知〕の5つの要素を 各回、講義形式でお伝えします。 貴社にとって最適な〔自己覚知〕経営を形作る土台部分となります。
|
14:30 |
事例研究
(45分) 14:00~14:45 |
〔自己覚知〕経営を実践し、成果を上げている卓越企業を具体的 事例としてベンチマークします。事例となる卓越企業は我々の 身近な企業ですので、事前に書籍を読んだ上で店舗への視察を 行い、予習をして頂きます。 <事例企業> しまむら・ヤオコー・ハイデイ日高 等
|
15:00 |
休憩(15分)
|
|
15:30
16:00
16:30 |
自社への落とし込み
(60分) 15:00~16:30 |
〔自己覚知〕経営の理論と実践事例(ベンチマーク)を学ぶこと により、〔自己覚知〕を理解した後は、貴社の永続的発展のた めに5つの要素ごとに落とし込みを行います。
落とし込みの作業は貴社だけでなく、講座参加企業間での 意見交換を行うことで〔自己覚知〕経営の血肉化を図ります。
|
17:00 |
まとめ (30分)
|
|
17:30 |
移動、その他(30分)
|
|
18:00
18:30
19:00 |
夕食交流会
(90分) 17:30~19:00 |
研修会場を離れ、空気感を変えた状態で改めて、自社に とっての〔自己覚知〕経営について意見交換を図ります。
また、課外交流の「場」を通じて、〔自己覚知〕経営の仕組み づくりという共通の目的意識を持って集まった同期会としての 効果も期待します。(夕食代は、出席者で割り勘になります。)
|